部屋の雰囲気を壊さず、でもきちんと存在感がある。そんな理想の掛け時計。そんな時計を探しているときに、目に入ったのがSEIKOの「KX268K」。この時計は、まさに“日常に溶け込む上質”を体現した一台。引き算の美を追求した見やすさ・静かさ・デザイン性、そのすべてを兼ね備えながらも、どこか懐かしく落ち着いた雰囲気が魅力。
電波時計ならではの正確性と、連続秒針による静音性はもちろん、レトロモダンなデザインは、リビングや寝室、オフィスなど場所を選ばずフィット。今回は、そんなKX268Kの特徴や使用感を、実際の使用シーンを交えながら詳しくレビューしたい。
セイコー「KX268K」はどんな壁掛け電波時計?

学校や公共施設で見かける“時計らしい”デザイン
SEIKOのシンプルな壁掛け電波時計であるKX268Kは、デザインがとても洗練されていてインテリアにもお洒落に馴染む。学校や駅などの公共施設で使用されている時計のように時計然としたデザイン。余計な装飾を排したシンプルな美しさを保持している。黒色の場合、縁のマットブラックなメタル感が素晴らしくお気に入り。
正面から、下から、横から、あらゆる角度から見て、均整が取れた美しさを保持する。縁が立っているために、どこから見ても素晴らしい。時計としての美しさのお手本のような製品。
直径27cmのちょうどよいサイズ感
時間を確認する道具として、見やすく、存在感も控えめであることもポイント。文字盤のフォントやフォントサイズなども実にバランスが取れているように思う。直径27cmというサイズ感も大きすぎず小さすぎず丁度良く、遠くからでも時間を把握しやすい。リビングや作業部屋、オフィスでも使いやすく、空間に圧迫感を決して与えない。「見やすさ」と「存在感を抑えた静けさ」の絶妙なバランスが魅力。
集中空間に最適な無音設計と機能性

スイープセコンドで“ほぼ無音”の静音性
秒針が滑らかでノンステップに動いていくスイープセコンド方式であることから、ほとんど無音であることも勉強部屋や作業部屋といったワークスペースにぴったり。集中したいが時間を正確に把握する必要がある。そんな空間に一つあると素晴らしく利便性が向上する。勿論、リビングやダイニングルームに設置しても何ら違和感の無いデザインをしていて、時計を設置していない空間よりもお洒落に見えるところも素晴らしい。
電池残量が少なくなると秒針が自動停止
更には、周囲が暗くなったり、あるいは電池が少なくなったりするだけで、自動的に秒針が12時で停止するのも良い。秒針が12時で止まることで、このように電池切れのサインが一目で分かるのも嬉しいポイント。暗い場所や就寝時でも秒針が止まり、完全な無音状態が保たれるため、寝室でも安心して使う事が出来る仕様だ。
上記で説明する通りスイープセコンドであることからも、一般的な時計にありがちな「カチッカチッ」という音は全くしない。本当にかすかに至近距離で聞くしか分からない「ジー」というモーター駆動音しか鳴っていないため、静かな環境にはピッタリの逸品。
エネルギー効率と信頼性にも注目

標準電波を自動受信して常に正確な時間を表示
標準電波を受信し、正確な時を刻むということ。それだけで時間が少しずつずれていく心配が無く、信頼感が置ける。普段は、あまり意識することの無い不便が解消されるだけで、生活の質が向上する。デザイン性が優れており、文字盤や針の色に統一感があるところもポイント。

世界で初めてクオーツ式の時計を実用化したセイコーであるから、その信頼感も大きい。カシオのシンプルな壁掛け時計は結構存在感もある。だから物静かな雰囲気であるというよりも無骨な印象もある。いずれも大いに気に入っているが、より活動的な空間にはカシオの壁掛け電波時計IQ-351AMJ-7JF、そしてより集中したい空間にはKX268Kを設置している。

時刻合わせは、実に簡単に行う事が出来る。電池を入れて、真ん中のボタンを押し込むだけ。最長20分以内に自動的に標準電波を受信し、時刻合わせが始まる。電波を受信できない状態では、通常のクオーツ時計として機能する。
体感として2年以上使える電池寿命
電池は省エネで、環境に拠るところも大きいであろうが、数年変える必要が無いというのもポイント。公式には電池寿命約1年とされているものの、体感として2年以上使う事が出来ている。
高いデザイン性とカラーの選択肢

ブラック(KX268K):視線を中央に集める「額縁効果」があり、落ち着いた印象で集中しやすい。
ホワイト(KX268W):空間に溶け込みやすく、明るく清潔感のある印象。
カラーはブラックとホワイトの2色展開
カラーリングは二種類用意されていて、白と黒。黒い色が当方が所有しているKX268K。公式にも謳われているように部屋が引き締まった印象になり、落ち着いた印象ながら静かな存在感を放つ。白い色がKX268W。すっきりとした印象で飾るところを選ばない。インテリア空間にクリーンな明るさを添える。いずれにせよ統一感があり、洗練されたカラーリングであるように思える。
KX268Kは黒い縁であることで、視認性が高く、時間を集中してみることが出来る。写真などで言われることでもあるけれど、白い縁は拡散する効果があり、黒い縁は集中する効果がある。つまり構図もそうなのであるけれど、黒い額縁であることで、中央に視線を誘導することが出来る効果がある。白い額縁であるということは、周囲の環境により馴染むことが出来る。いずれにせよどちらのカラーリングも絶妙であるように思える。
まとめ:KX268Kは「静かでお洒落な時を刻むパートナー」
セイコークロックの「KX268K」は、次のような方におすすめの製品である。
- 作業部屋や寝室に無音で集中できる時計が欲しい
- デザイン性が高く、どんな部屋にも馴染む時計を探している
- 電波時計の正確さと、セイコーという信頼あるブランド力を求めている
この時計は、使えば使うほど、その良さがじんわりと染みてくる。そんな一台となっている。シンプルで飽きが来ず、静かで主張しない。それでいて空間を少しだけ格上げしてくれる。まさに名作と呼ぶにふさわしい壁掛け時計だ。






























