株の爆買いからの大暴落!過去最高収益なのになぜ?

株式/新NISAブログ

勢いのままに調子に任せて株の爆買い。追加すること5銘柄。「これで手堅く億万長者と成りにけり。」あとはこれらの企業で次から次に来たる好調企業の決算を待つだけで、ムフフな気分。そして優雅にコーヒーを飲み、散歩へと出かける。初めて株を買った時より、明らかに株の見方が分かってきている。かといって、無謀なことをする気ははなはだ無い。中長期的視点は堅持。

保有銘柄における、この指標は抜群に素晴らしい。学んだ知識の上では、明らかに勝てるであろう手堅き優良銘柄に投資したという自負。決算日、決算時間に向かうにつれて次第に株は緩やかに右肩上がり。その期待感も同様に比例して増大していく。

心に湧き上がる感情、表には素を装いながら、その結果を待つ。

その企業は、前場ぜんば前引ぜんひけ後に決算の発表。しかも三連休を控えた金曜日というわけである。企業のウェブサイトにてIR情報が出てくるのを今か今かと待ちわびて更新を繰り返す。そこに記されていた数値は、やはり過去最高収益を叩き出しており、まさにこぶしを天高く突き上げた瞬間だった。そうして、妻に喜びのメール報告をして浮かれていた。

いよいよ午後の取引が始まる。しかし、そこに映し出されていたのは、まさに。

名勝華厳けごんの滝』

「なんだ、これは…。一体どうなってるんだ…。」

待望の瞬間、勝利の余韻の微笑。であったはずが、瞬く間に絶望へと変化する内心。冷め切った気持ちと裏腹に、利子率を考えればしっかりとした運用益を出せるであろうことを自らに言い聞かせる。もはや見ないことにしておこうと、そうっと画面を閉じた。そして忙しい振りをして仕事に邁進する金曜日。世間は三連休を前にした華金。浮かれに浮かれているであろう世の中と、自らの境遇がその対極にいるのであろうとさえ思えた。

仕事を終えて蓋を開けてみれば、約150円の垂直落下。もはや悲壮を通り越して清々しい。

そうして、心の中で、そっとつぶやいた。「妻よ。すまぬ。」

初めて受ける負の衝撃。たった今、その審判は下されたのである。

決算を迎えた企業。自らが気に入っている企業で是非とも応援したいという企業は、やはり自分の選択肢から外すことが出来なかった。同社製品は毎日使用していて、その品質も圧倒的に優れていて素晴らしい。世界的にも需要が見込めている分野でもある。コロナ禍では業績悪化が懸念されていたものの、その懸念とは裏腹に生活様式の変化に対応し、業績は好調を維持している。

さては、機関の空売り。初心者株主の芽は、いとも簡単に摘まれるという訳であろう。

株に安牌などないのであろうか。だが、そのような状況であっても「売り買いは3日待て」や「暴落は3営業日まで待つ」という教えもあるようである。ここは焦っても仕方がない。ここから再度新たな気持ちで運用すればよいのである。投げ売りに決して狼狽しないようにと。

そういえば、決算前に購入した本には「ナンピン1しないこと」が是とされていて、買っているときに買い増すのは好いが、負けているときに平均取得額を下げるのは得策ではないという事も記されていたことを思い出した。確かに、勝ちを増やすのは良いが、負けを増やすのは得策ではない。それが底値であるかは未知数なのだから。

肝心なのは、含み益をもっと増やす事。さあ、ここから増やすだけなのだ。

  1. ナンピン(難平):株価下落時において、底値と思われる場所で買い増しすることで、平均取得価額を平均化する手法を差す。 ↩︎
このコラムの筆者
ZINEえぬたな

株式投資の経験を赤裸々に綴った「新NISAにゃん株式ブログ」を更新中。休日は自然や古い町並みを歩き、スナップや風景写真を撮ってます。

株初心者として新NISAで日本株式を中心に熱中。民藝や郷土玩具、縁起物も好きで、オリジナル張り子招き猫・NISAにゃんを作って株ライフ生活の成功を祈願。

その他に"古典は常に新しい"をモットーとして、決して流行に左右されない厳選したあらゆるジャンルにおける定番名品を徹底解説するレビューもしてます。

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