カメラを持ち歩く場面。特に一眼のような装備は、ハイキングや登山といった場面ではその運搬方法も千差万別。保護性や使い勝手などに応じて様々な方法が考えられるし、多くの人々を悩ませる問題でもある。そんなとき、ノースフェイスのエクスプローラーカメラバッグならば、自然派だけでなく都会派にとっても、カメラを持ったまま歩くという撮影行を便利にしてくれる。
保護と機能という両面、そして見栄えの問題は写真や動画撮影にとって、多くの思慮を必要とする。それでもこのカメラバッグならば、山の中だけでなく街の中においても威圧感や違和感が少ない。色も全体が黒と目立ちにくい。比較的お洒落なカメラバッグであるというのが、その大きな利点でもある。カメラ自体の目隠しと保護が為されながら、軽快な移動を可能にしてくれる。更に取り出し易さなども相俟って、広く有効な手立てになること間違い無し。
快適な撮影環境を実現。エクスプローラーカメラバッグの魅力レビュー。
ノースフェイスと言えば、アウトドアメーカーとしてはメジャーな企業。カジュアルブランドとしての地位も確立し、愛好者も多い。そんな同社が一眼レフなどを持ち歩くハイカーに向けて世に送り出しているカメラバッグ、エクスプローラーカメラバッグは兎に角使い勝手が良く、その界隈における一定の需要を満たしてくれる道具である。内容量は4Lという事であるが、感覚的にはもっと入っていそうな気持になる程に収納性が良い。
エクスプローラーカメラバッグと同様の製品は他社からも発売されているが、この製品の魅力はデザインにもあるところ。ノースフェイスの優れたデザインとアウトドア品質により、スタイリッシュで信頼性が高いカメラバッグであるという事実だけでも価値があるというもの。だとすれば普段使いからアウトドアなど、どんなところで用いるにしても重宝する。
やはり一眼カメラというのは、一眼レフであるかミラーレスであるかの如何を問わず、客観的に傍目から見れば威圧感や違和感を多少なりとも感じさせるものである。そして主観的な視点から見れば、持ち運びやすさ、収納のし易さ、道中の安全性など様々な部分で気になるテーマで在り続ける。バッグを選択するに当たって、山だけに限らず、普段使いまで出来るならば経済効率性も良好になる。
完全防水で無くとも十分な耐水性、360度パッドの保護性能。
そんな時にこのエクスプロラーカメラバッグは非常に使い勝手が良い。素材として通常のナイロンより約1.4倍の強度を持つという330デニールのリサイクルDURAMAXナイロンと通常の420Dリサイクルナイロンが組み合わさって用いられている。その作りは頑丈である為、ヘビーデューティな使用に耐え得る。かといってそのデザインはシンプルでいて威圧感を感じさせない。
そのようなナイロン生地自体の性質として、耐水性や耐摩性能を備えているため、多少の雨に降られても問題なく使用できる。また耐久性も高く、長らく愛用できる他、岩場を登る際や砂埃などが舞う際など、このようなアウトドア環境下で大切な機材を収納するには便利なギアであることは間違いない。このような毎日使用できるという事を考えてみれば、経済効率性に優れた製品とも言えよう。
このカメラバッグは、ハイカーでカメラユーザーでもある人々にとっての一つの解決法とも成り得るが、それでも万人のそれらニーズを完全に満足させるに足るというよりも、諸問題を包括的にカバーしてくれるギアであると言える。あれよこれよと全ての機材を詰め込んだ撮影行というよりは、限られた機材を絞り込んで一つ二つの機材まで引き算して旅する。そんなときには最高の道具。
360度パッド入りの本体は、カメラを衝撃から守ってくれるという安心感がある。またフロントポケットなどは比較的大容量で、単焦点の交換レンズやコンパクトカメラなどなら簡単に入る。全体的な収納容量も4Lと必要十分で、カメラ以外にもサングラスや携行食、ヘッドランプや地図などを入れておけば、そのアクセスも容易になる。そんな風にサコッシュ代わりとして見ても優秀な代物。
バックパック以外に、小物を収納することが出来るという点については、その恩恵も得られる。すぐに必要な時に必要なものにアクセスできる利便性もさる事ながら、レンズ交換式カメラならばレンズ交換時にわちゃわちゃと手間取ったり、転落させる危険性をグッと減らすことが出来る。街歩きにおいても、エクスプローラーカメラバッグのみを持ち歩き、サコッシュと同様に肩掛けにして用いる事も出来る。
海、山、川、そして街。あらゆる場所でエクスプローラーカメラバッグが活躍。必要に応じて2wayの使用方法でカメラを持ち運ぶことが出来る。旅行など持参できる荷物の量を減らそうという時には、最適なアイテムとなる。宿にバックパックを置いておいて、ちょっとしたお出かけに持参する。そうした状況に応じて柔軟な使い方が出来る。そしてその上、比較的お洒落なアイテムであるというのが至高。
肩掛け時にも使い勝手が良く、首や肩が疲れにくいパッド付きのショルダーストラップ。様々な状況で扱いやすいエクスプローラーカメラバッグは、一つあると何かと便利。いつも持ち歩いて用いる事が出来ることを考えると、コストパフォーマンス大。
登山用に、エクスプローラーカメラバッグという選択。
撮影も目的とした旅路においては、カメラの運搬も大まかに三通りの方法が考えられる。例えば、①サコッシュやウエストポーチを用いる方法。②バックパックのウエストベルトやショルダーハーネスなどに直に固定するクイックリリースキャプチャーやホルスターを用いる方法。③基本はバックパックに収納して撮影時には取り出して肩に襷掛けにする方法。その他にも各人に応じて様々なスタイルが散見される分野であるが、このあたりが主要なところであるように思われる。
各種 スタイル | サコッシュ | ウエスト ポーチ | キャプチャー | バックパック |
---|---|---|---|---|
速写性 | ○ | ○ | ◎ | × |
保護性 | ◎ | ◎ | × | ◎ |
運搬性 | ◎ | ○ | △ | ◎ |
利点 | ・レンズ 交換容易 ・保護できる ・小物収納 できる | ・レンズ 交換容易 ・小物収納 できる ・保護できる ・見た目 が良い | ・視界確保 できる ・カメラが 密着する | ・保護できる ・雨対策 し易い |
弱点 | ・足元が 見難い ・身体から 離れる | ・腰に負担 がある ・縦収納 できない | ・保護できない ・バランス が悪い ・雨に 晒される ・岩稜地帯 で傷つく | ・取り出し にくい ・バックパック を圧迫 ・撮影中 動きにくい |
総評 | 撮影と 歩行を 両立 できる。 | 収納と 歩き易さ が若干 劣る。 | 目的地まで の収納に 困る。 | そもそも 撮影回数 が減る。 |
目的や行程に応じてバックパッキングは柔軟に変更していく必要もある。このカメラ収納についても同様で、その時々で最良の場面があったりする。また同じような場面であっても各人の思うところも差異がある部分。出来るだけハイキングそのものを快適に保ったまま、撮影行を安全なものにしたい。
その為にもいくつかの方法を組み合わせたり、適宜選択していく必要性もある。方法論をいくつも用意しておくというのも為になるが、ノースフェイスのエクスプローラーカメラバッグならば概して大体の場面と状況に幅広く的確に対応できるというもの。またハイキングやトレッキングに限らず、街の中でもショルダーバッグのように用いる事も出来る優れモノ。
このように機材を安全で気軽に持ち運べるようになれば、そこを意識することなく道中の行程に意識を集中する事が出来る。それに、ある時は立ち止まって撮影を始めるとしても、その準備に手間取ることも無くタイミングを逃さない。取り出し易く、しまいやすい。また時間が掛からないというのが大きな利点。また必要に応じて、サイズ違いも用意されている。
エクスプローラーカメラバッグをより便利にする改造。
エクスプローラーカメラバッグをより便利に運用するには、例えばバックパックのショルダーハーネスなどにカラビナを用いて取り付けたり、このカメラバッグの肩掛け紐をバックパックにおけるショルダーハーネス付け根のアジャスターに取り付けるなどといった工夫を行うと良い。このようにすれば首への負担が減り、もっと快適で長時間の、もっと自由な撮影が可能になる。
このエクスプローラーカメラバッグの両サイドに設置されているループ部分にカラビナを取り付け、もう一方をバックパックのショルダーハーネスに取り付けるという方法も用いることが出来ない製品もある。そんな時におすすめなのが、ショルダーハーネス付け根のアジャスターに引っかけを設ける方法。
こうすることで、エクスプローラーカメラバッグのショルダーストラップを直接首に引っ掛けずに、前者同様にバックパックへ負担を逃すことが出来るようになる。特に長い時間に渡って既存のストラップだけで支えようとすると、結構肩や首あたりが疲れてくる。このような方法を採るだけで、このカメラバッグがよりアップデートされ、革新的なアイテムへと変貌を遂げる。
このようなちょっとした工夫を取り入れるだけで、より快適なカメラバッグとなって活動をサポートしてくれる。首に対する負担が減るだけで、ハイク用途で動きを制約せず、エクスプローラーカメラバッグの使い勝手をより強化することになる。土埃などからも守られ、岩石にしがみ付くことが出来る。より安全で、より快適な選択。
THE NORTH FACE/Explorer Camera Bagの仕様
素材 | 原産国 | 重量 | 色 | 容量 | 寸法 (カメラ収納部内寸) |
---|---|---|---|---|---|
・330Dリサイクル Duramaxナイロン ・420Dリサイクル ナイロン | ベトナム | 約290g | 黒 | 4L | H24.5×W15×D13.5cm (19×17.5×11.5cm) |
THE NORTH FACE エクスプローラーカメラバッグの外観と使い方
エクスプローラーカメラバッグのデザインはシンプル。黒を基調とした白のロゴ。それであるからこそ、さまざまな環境に馴染み溶け込む。そうして悪目立ちすることがない。しかも流線型をしていてコロンとしていて丸っこい見た目が可愛いらしい。ショルダー的に用いてもサコッシュ的に用いても、その使い勝手も良好。スペック容量は4Lで、重量は約290gとなっている。公称4Lとはいえ、体感的に相当量が入る。
普段使い、そして単体で持ち歩いたところでお洒落さは損なわれない。ノースフェイスのデザインであるというところが、類似するその他のアイテムとの違い。差別される部分であるように思える。撮影を兼ねる旅路においてさえ、威圧感や違和感を感じさせない外観。ただそれだけでさえも、この製品を選択する意味があるように思える。
背面の収納は、両サイドがベルクロで閉じられている。そこに付属のウエストストラップが格納されており、必要に応じて出したり納めたりする事ができる。同時にこの収納自体が、ベルトやポールなどに通して用いる事ができたりする。つまり、別途により頑丈なタクティカルベルトやユーティリティーベルトなどを使用することも可能である。
ジッパー式フロントポケットには、メッシュスリーブも装備。
フロントポケットにはコンパクトなレンズなどまで入ってしまう。立体的なマチがあり、想像できるより比較的容量は大きい為、その使い勝手は良好。そうであるからレンズペンやバッテリー、ティッシュやハンカチ、財布やサングラス、行動食など、ある程度の大きさの小物であるならば、複数個であっても十分に収納可能。
このフロントポケットは、数多くの小物を収納する事が出来る。カギやバッテリーや財布、サングラス等を収納して歩くことが出来る為、エクスプローラーカメラバッグ単体で運用した時にも困らない。メインバッグとは別のアタックバッグのようなサブバッグとしても優秀。普段や旅先でちょっとした散歩に繰り出そうという時にも有能。
チケットやレンズ拭き紙、名刺などの薄いものやちょっとした小物を分けて収納することができるメッシュスリーブが採用されている。レンズキャップなどを少しの間入れておくなんて事も簡単に出来る。
メイン収納、フラップ裏に2つのメッシュポケット。
メイン収納には大きな気室が備わり、そこにカメラを収納する。標準ズームレンズと一眼レフならば素直に入る大きさで、高級で高性能な望遠ズームレンズともなれば難しい。フラップ裏には大きさの異なるメッシュポケットが2つ用意されており、ここにもバッテリーやフィルターなど好みの小物を収納することができる。
このフラップ裏に設置されたメッシュポケットの方にも小型の単焦点レンズやコンパクトカメラ程度のものならば入ってしまう程の大きさが確保されている。しかしそうするとメイン収納に入れている一眼カメラの大きさ如何によっては、フラップの開閉時に衝撃があったり、開閉の妨げになってしまうという点も付記しておきたい。
メイン気室の上部にはグラブハンドル付き。
何気ないポイントとして、上部にはグラブハンドルが付いている。このことにより、単体での移動も無意識的にし易い。この取っ手がついていると意外に便利。休憩や撮影の瞬間にその場に置いたり、バックを持ち上げて装着する際など、結構使う頻度も高いもの。あるとないとでは大きな違いである。
メイン収納部の両サイドにポケット、最奥にクッションパッド。
メイン収納部の底面部には、カメラを縦に入れた際にレンズないしレンズフードが当たることになる。そんな場所に取り外しが可能なベルクロ式の保護クッションパッドが装着されている。
この保護クッションパッドは、取り外しが可能であるという点も使い勝手を向上させている。クッションを外すことで多少なりとも容量を確保することができる為、少しばかり余裕を持たせたい時などに取り外すのも良い。保護を必要としないという場合に取り外して運用するというのも良い。ただし地面に置いたりする場合には、多少慎重になる必要はある。
メイン収納部の両サイドには、メモリーカードなどを収納するのに便利なサイドポケットが用意されている。小さな収納容量でしかないが、コインやちょっとした工具なども収納しておくことができる。おすすめなのは取り外したレンズキャップをここに収納しておく方法。ゴム素材で伸縮性があるため、比較的前玉の口径が大きめのレンズキャップも入る。そうすると見つけやすく、また落としたりする事も無い。
ウエストストラップ、身体に密着。安定性に乾杯。
このウエストハーネスも当然ながら調整が可能、パチンとすぐ様の着脱も可能。使わなくても良いものであるが、その時々の状況に応じて活用したい。これを用いれば、いつも身体に密着させることが出来るため、揺れにはめっぽう強く、前屈みになった際などにカメラが暴れたりする事もない。わざわざ片手で抑えていなくても、足元の視界を保ってくれるという利点もある。
他の企業から発売されている同様のモデルからは、抱っこ紐のようなハーネスなどを装着することが出来たりするものもある。それでも前屈み姿勢では、バッグそのものが身体から少し離れてしまったりする。ところがどっこい、このエクスプローラーカメラバッグにおいては、このウエストストラップのおかげでカメラをしっかりと身体に密着させて行動に集中することが出来る。これは意外に大きな利点。