三脚界の王者ジッツオ、カーボンのマウンテニア3型3段。GT3532レビュー。

カメラ

GITZOジッツオと言えば、三脚においては言わずと知れた高名なブランド。そんなジッツオが手がける三脚の信頼性の高さは、超越した存在として君臨している。その性能の評判については、この業界で天高く響き渡っている。カメラを据える存在として、揺れない、ブレないという事が必要条件となるが、ジッツオの製品については、この基本性能を十二分にしっかりと抑えている。その剛性と良質感は最上のもの。

高性能であるとか、高機能であるとか、そうした事以前に三脚としての定義に真摯に向き合い続けている姿勢が、製品を通してひしひしと伝わってくる。そんな心意気こそが三脚を用いて撮影するという現場において、効率的な運用を可能としてくれる。風が吹いて揺れるという事にでもなれば、撮影時間そのものが無にきし、または取り直す羽目になる事も考えられる。そうした一つ一つの事柄が、貴重なる時間を大切に使うという事と同義となってくる。または、撮影全体を鑑みても疲労感の低減に繋がってくるところなのである。

安心と信頼を買う。ジッツオの三脚が選ばれる理由。

風の強い場所であっても、びくともしない三脚。

フルサイズ一眼カメラなど、昨今のカメラにあっては日中の撮影において特段三脚がなくとも困らぬ状況である。手振れ補正機能や画像処理エンジンの技術的向上によって、格段に手持ち撮影の敷居が低くなっている。それよりも寧ろ手持ち撮影の利点の方が、かえって三脚を用いて撮影する時の利点を上回るといった状況も考えられる。足を使って構図を考えたり、またはしゃがんだりして構図を探していると、三脚の固定感は意外に足枷になる事すらある。それでも表現や運用次第では、やはり三脚が必要になる場面が必ずや出てくるものである。

ジッツオのマウンテニアを用いた、長秒露光。

例えば、長期露光によって物体の流れや時間経過を表現してみたり、または夜や朝夕、または室内などといった暗がりでISO感度を押えながらの撮影、それから同様の条件下でパンフォーカスをしたい場合など、写真に意図して特別な表現が必要な時には三脚は重宝する存在である。それから動画撮影やタイムラプスなどにとっても信頼ある三脚は明らかに必要なものとなる。そうした時間軸を利用した表現にとっては、特に絶対にブレてはいけない場面でジッツオのマウンテニアは頼もしい存在となる。

マウンテニア三脚を用いて、渓流を撮影する。

勿論の事、そうしたブレ表現こそが有益な効果を育む事もあるが、どうしてもブレてほしくない場面においては、今でも三脚を用いた撮影の必然性が生まれるところである。三脚自体の重さが、ブレを軽減させるという事実もありながら、軽量性と信頼性の狭間において鬩ぎ合いの均衡の取れたカーボン素材が用いられたマウンテニアというシリーズは、実にバランスの取れたモデルであると実感できる。勿論それ以上の撮影環境を望むならばシステマティックといった選択肢も用意されている事も頼もしい。

洞窟内のコウモリを捉える。

望遠域を撮影しようという時、やはり手ブレは死活問題となる。特にそれがシャッター速度を確保しずらい早朝や夕暮れの絶対光量の少ない時間帯であれば尚更の事。そもそも長いレンズを用いれば、自体の自重が必然的に増加し、また重心の変化などによって、ちょっとした風で揺れてしまうような状況になりがちである。そんな時にでも安心感のある三脚の存在は必要不可欠。上記のように真っ暗闇の洞窟内での撮影においては必然の事。

撮影効率のことを考えても良質な三脚の重要度は増すところなのであるが、カメラやレンズが中々の代物であったとすると、それを据え付ける三脚という土台のほうに安心感がなければ、ある意味では恐ろしいところである。そのように考えれば、信頼できる三脚や雲台に愛用のカメラやレンズを預けておきたいもの。そんな時、ジッツオの三脚であれば、安心して運用する事ができる。その選択はまさに、安心と安全、信頼を買うという事に他ならない。

また静止画のみならず、動画を撮影することを考えれば信頼性の高い三脚の必要性も大きい。手持ち撮影ならではの表現を欲するならば、カメラやレンズ側の手ぶれ補正の機能だけでも迫力ある絵を表現することは出来るが、ブレのない固定感が必要になった際にブレるのでは本末転倒と言わざるを得ない。山や海の風の吹きっさらしでは、その質実剛健さが為になる。そんな時にこそ、ジッツオの出番。ここぞというときに無くてはならぬ存在となるに違いない。

GITZOマウンテニアGT3532、三脚を用いた作例

幻想的な海、車で光線を描く、煙や水にトロみ、被写体ブレで動きを表現する。そうした使い方によって意図した表現を得る。やはりこうした場面においては、カメラ性能が著しく進化した現代にあっても、未だ三脚を用いた撮影も必要になってくる。軽量ながら信頼性の高い、ジッツオのマウンテニアならば、撮影に対する活動の制限も少なく、同時に三脚撮影におけるクオリティも担保する事が出来る。

マウンテニアのトラベラーやシステマティックとの違い。比較。

ジッツオの製品群において、マウンテニアの立ち位置は中庸。大きさや重さや機能性などの塩梅において、トラベラーやシステマティックと比すれば中間の存在。その為、カバーできる撮影環境の領域は広く、使い勝手は非常に優れている。抜きんでた才能は他者に譲るが、守備範囲も広くアベレージヒッターであるという点においては、マウンテニアはそれらよりも秀逸である。ジッツオの製品は多種多様に様々なモデルが存在しているが、シリーズの製品で比較してみるとすると下記の通り。

GITZO製品トラベラーマウンテニアシステマティック
型番GT1555TGT3542LGT4543LS
質量1.03kg1.95kg2.38kg
格納高35.5cm59cm61cm
全伸高138cm178cm158cm
最大耐荷重10kg21kg25kg
機能性・Carbon eXact
・Gロック
・最低高20cm
・Carbon eXact
・Gロックウルトラ
・グランドレベルセット
・センターポールフック
・石突取り外し可
・Carbon eXact
・Gロックウルトラ
・別売りアクセサリー可

想定される使い方を考えると、二本持ち歩けるとすれば車や家にシステマティックとマウンテニアかトラベラーを選択するとか、一本であればマウンテニアのみで運用する等、各人に応じた使い方が想像される。ジッツオの製品群は、どれを選んでも信頼性が高く、愛用するに相応しい逸品ばかり。その満足度は高い。一般的な三脚の相場を考えれば、いずれも高級感がある代物ではあれど、早々に買い替えることも無い三脚である。一生ものであるとして考えれば、清水の舞台から飛び降りるような気持であったとしても、その投資額は必ずや見合ったものとなる。

Amazon.co.jp: ジッツオ(GITZO)
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このコラムの筆者
ZINEえぬたな

"古典は常に新しい"をモットーとして、相続されるべき普遍的な「価値」を次世代へ継承。

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