Thule社といえば1942年にスウェーデンで創業された金属加工メーカーで、金属漁具の製造から始まりアウトドア用途のカーキャリアなどを手掛けてきた。現代においては、アウトドアバッグなどまで幅広く展開している。自然を探検する時、世界中を旅する時、いつでも持ち合わせたアクティブライフの情熱。機材や道具を持ち歩く際に余計な考え事に時間を取らせない。安全で高品質、環境負荷を低減、スマートでスタイリッシュ、そんな製品を生み出さんとしている企業である。
スーリーのこのような姿勢に疑いはなく、その製品群はいずれをとっても優れて評判高い。このダッフルバッグも同様に、収納力や安全性に疑いようはなく、運びやすさやデザイン、使い勝手の良さは秀逸。Thule Chasmの外装はターポリン生地が用いられており、とても頑丈でいて耐水性に優れている。同社が販売する他の製品と同様に、実験が繰り返された長寿命設計であることも信頼の証。
スーリーの防水ダッフルバッグ、Thule Chasmが秀逸。
旅にはバックパッキングが付きモノ。必要最小限度の品物で完結させる事も一つのポイントであれど、とはいえより充実した旅程であるためには、ある程度の荷物が必要になったりもする。特に旅路にアクティビティを組み込むにあたっては、必要な道具を揃え、それを安全で快適に運ぶという問題に突き当たる。
Thule Chasmシリーズのような大容量のダッフルバッグは、そんな時に大活躍する代物である。突然の雨風にも強いバッグであれば、内容物に関わらず、天候を気にする事なく旅に専念する事もできる。ある時は車に放っておき、ある時は宿に持ち上がる。必要なギアを収納したこのバッグがあることによって、その場その場が拠点となっていくような感覚を得る。
このThule Chasmというシリーズには26Lから130Lまで、S~XLのモデルといった具合に様々な内容量とサイズ感のものが用意されている。各人のスタイルに合わせて選ぶことができるシリーズであるが、サイズMの70Lモデルであれば、必要とする大体のものを収納する事ができる。あらゆる物を詰め込めるが故に、あれもこれもと入れてしまっても特に問題も無いように思えるほどである。
収納容量、使い方次第。ニーズに応えるダッフルバッグ。
あらゆる小物、スタッフバッグ、バックパックなどを一つに集約する利便性は旅行においてのQOLが明らかに向上する。このダッフルバッグ自体に小物収納が充実しており、日ごろから活用するにも秀逸。旅行だけでなく、アクティビティに持って行く道具を収納する際にも非常に利便性が高い。硬いものを収納しても、背負い心地も良好で実に快適。
ただし、Thule Chasm Mの70Lという内容量一杯にぎゅうぎゅうと詰め込んで仕舞えば、なかなかの重量になるというのは否めない。よくよく考えてみれば、この内容量全てに水を流し込んだと考えてみれば70キロも入るという計算。実際の収納物とすれば、質量が異なるとはいえ、この場合においては持ち運ぶ際の重量感を鑑みる必要がある。収納力を余す事なく用いるというよりは、それなりに考えて物を入れねばなるまい。
それでも、やはりこの大容量さはやはり有難い。大は小を兼ねるともいうことを考えれば、想定より少し大きめの規格のものを選択するというのも一興である。そういう意味においても130リットルまでも展開されている事は、選択肢の幅が広がるところである。乗用車に置きっぱなしであるような使い道、あるいは徒歩でも用いるような使い道、その時々のスタイルに応じて買い足しても良い。
ところでこれほどに大容量であるダッフルバッグ。普段の収納に難がありそうな気もするが、ところがどっこい。実に小さく収納することが出来る付属のスタッフバッグが存在する。スタッフバッグに収納された状態で販売されており、実にコンパクトになる為、使用していない時の格納場所には一切困らない。スタッフバッグはThule Chasmのバッグインバッグとしても用いることが出来る代物で、造りも良い。片付けの際にも慣れてしまえば時間は掛からない。
小物収納も充実。一気室が嬉しい、アウトドアや旅行におすすめ。
一眼レフカメラ2台やレンズ等々を込み、バックパッキング。ハイキングも行える装備で臨む旅路。厳選させつつも、遠征先でも無難で捨てがたいギアを持ち込む。スーリーの品質であれば、そうした精密機器を収納する際の信頼感も大きく、それらを一口に飲み込んでしまう収納力は凄まじく偉大。70リッターという大容量で、ダッフルバッグならではの一気室構造だからこそ、無駄なスペースを廃して、自分なりの組み合わせをパズルのように収納していく事が出来る。
単なる旅行鞄としての実力は、当然ながら特筆に値するものである。更には山行に赴く際に、登山靴やカメラバッグ、バックパックなどトレイルで必要な物を全て押し込み、これ一つを抱えて車中へ放り込むというのも非常に利便性が高い。ハイキングが終われば、また一切合切をこのThule Chasmへと収納して帰路に就くという方法などは非常にオススメである。バッグのサイドには三脚やトレッキングポールなど長尺の物を止めておくことが出来たりするのも利点。