歴史あるFILSONの製品群は、無骨で頑強な印象が定着している。Tシャツもヘビーウェイトなものからライトウェイトなものまで取り揃えてあるが、いずれも所有欲を否応がなく満たしてくれる逸品ばかりである。フィルソンのラインには、伝統的でクラシカルな道具も取り揃えてあり、誰しもが垂涎ものの品ばかりが並ぶ。中には伝統的なアメリカンスタイルというアイデンティティを残しながら、現代的な素材を用いたアイテムも存在しているのも心躍るところである。
アメリカの建国が合衆国憲法成立の1789年である。歴史の浅いアメリカという国の中で、100年を超える老舗企業はそれほど多くは無い。西部開拓時代がひと段落した1897年、アラスカにおけるゴールドラッシュの最中に創業されたフィルソンは、一世紀という歳月を跨いで未だ存続している。かの有名な老舗企業であるリーバイスの操業が1853年、リーの操業が1889年であったことを考えれば、それらと同等にアメリカの歴史と伝統を背負う存在であることが伺えるものである。
無骨さがカッコ良い。ワークウェアとしてのFILSONのTシャツ。
フィルソンの品質に対する拘りは、創業者CCフィルソン氏が提唱した「どうせ持つなら、最上のものを。」という一言に集約されている。いつしかフィルソンの製品は、ゴールドスタンダードとさえ呼ばれて金の採掘現場における労働者の衣類として定着し、そのロゴマークは信頼と同義であるとさえ認識されていた。例えば、代表格であるマッキーノクルーザーは、親から子へ、子から孫へと受け継がれていくという程に、ヘビーデューティーながら洗練された逸品であろう。
現在でも創業の地であるワシントン州のシアトルには工場が存在し、高品質な製品を生み出し続けている。かつてフィルソンと言えば、アメリカ製の代名詞のような存在であった。しかし昨今の世界情勢は、先進国の優れた製造業に対しても屋台骨を揺るがしかねないものとなっているようである。リーバイスなどとも同様にフィルソンもまた時代の潮流には抗いきれず、近年においてはアメリカ国外で生産された製品もラインナップに目立つようになってきているところである。
フィルソンの信頼を着る。メイドインUSAと機能的なTシャツ。
さて、このTシャツはアウトフィッターバックプリントTシャツというもので、6.5ozのヘビーウェイトTシャツ。同じ名前でも、もっと薄手のものも存在している。これを着ると、ついつい外へ出かけたくなる。タウンユースでも勿論映えるが、よりアウトドアな方向へと導かれていきそうになるところである。ちなみに、フィルソンのフィッシングというカテゴリーに分類されているラインの製品なのであるが、上質な綿100%は着心地も最良。こちらは未だにメイドインUSAであるところも所有欲を否応がなく満たしてくれる。
フィッシングにカテゴライズされた道具には、化繊を用いたものも存在していて、それらは現代的な価値観や使用感ともマッチするところ。人里離れた手つかずの自然の中で、より激しく汗をかくとか、雨に打たれるとか、水に濡れるという場面においては、化繊的な速乾性や透湿性に対する信頼感は大きい。そのような場面も十分に想定された衣類は、フィルソンが長い歴史を持った元来のアウトドアクロージングメーカーであることを想起する。しかもフィルソン製品は、設定されたカラーデザインが著しく優れており、自然に溶け込みながら没個性な風合いを感じさせてくれる。
バリアTシャツというのも、4オンスのダブルニットポリエステルが用いられており、吸湿性や速乾性に優れた生地。今時のスポーツやアウトドアに持って来いのアイテムであると言える。ラグランスリーブで動き易く、ラッシュガードのような素材感がドライにサラサラとしている。伸縮性も高く、そのまま水に浸かっても何ら問題ない機能性。時に山登りなどに用いても、激しい運動による発汗、それから天候の急な乱れによる降雨に対して心配する必要もないと言ったところ。勿論、別途レインウェアは必要になるものであるが。フィルソンを着てトレイルを歩く、ただ贅沢な時間。
フィルソンのTシャツは、着丈が比較的長めに設定されている。ボトムスにタックインして着こなすには丁度良い。しゃがむ、座る、捻る。そんな風に身体を動かす動作を繰り返しても、Tシャツの裾がズボンから飛び出してくる心配がない仕様をしている。実にクラシカルなワークウェアブランドらしい思想を感じることが出来る。とはいえ、裾を外に出して着たとしても決しておかしく無い。しかもこのTシャツを着ると、威風堂々とした漢な雰囲気を漂わせてくれる。半袖ならば袖を少し折り曲げて見るのも一興。
またクルーネックである為に首元が締まり、しゃがんでも胸元が開かない。そうした部分もクラシカルなデザインであるから上品さも保たれたTシャツである。大人カジュアルな、そうした着方を楽しむには、同じくアメリカにおいて歴史のある1901年創業のヘインズのパックTであるクルーネックのビーフィーTという選択肢もある。こちらの場合は、非常に経済効率的にも優れており高級感も伺える。分かりやすい白や黒や紺や灰の無地に興味があるならば、しかしUSコットン的なドライなワークカジュアルな無骨さや絶妙なカラーデザインの素晴らしさは、やはりフィルソンの方に軍配が上がり、それでいて更なる高級感が備わっていて渋くカッコ良い。
アウトフィッターTシャツの着こなし、コーディネート例。
- トップス
- ボトムス
- ソックス
- スニーカー
- バッグ
- ウォッチ
- ベルト
フィルソンのTシャツは、華美な装飾を不要とする程に完成された佇まいを保証してくれる。アクセサリーなどを付けるのも良いが、それらを身につけずとも優れてカッコよく決まる。ただの一枚着ているだけで良いのである。同時にボトムスも特に選ばないが、ワーク系のパンツとの相性は良い。上記では、リーバイスの501カラーデニムでコーディネートした。このようなアメリカのクラシカルなカジュアルファッションは、アウトドアシーンにとてもよく似合う、休日には何処かへか繰り出したくなる事必定。
フィルソンTシャツのサイズ感。ワンサイズからツーサイズ程、大きい。
本記事におけるモデルの体型は、身長約170cm、体重60kg弱の中肉中背といったところである。そんな体型であるが、上記のアウトフィッターバックプリントTシャツは、XSサイズでピッタリかやや小さめに感じるところである。更にロングスリーブのバリアTシャツの場合には、Sサイズでややゆったり目に着る事となっている。この場合には、長袖の袖丈が長く感じてしまうところである。
表記のサイズ | XS | S | M | L | XL |
着用感覚のサイズ(ピッタリ) | M | L | XL | XXL | 3L |
アメリカンなサイズ感であるから、フィルソンのTシャツを日本人が着ようという時には、表記サイズ自体が日本サイズからしてワンサイズからツーサイズ上であるように考える方が無難である。つまりXSサイズであれば、感覚的にはSからMサイズ。Sサイズであれば、感覚的にはMからLサイズであるかのような印象を受けるところである。