フレッドペリーの名作ポロシャツM3、夏のド定番アイテムコーデ。

ファッション

FRED PERRYフレッドペリーのM3と言えば、ジ・オリジナルとして名を馳せる名品ポロシャツである。ラコステ、ラルフローレン、フレッドペリーといえば、ポロシャツ御三家といわれる三大ブランドともなっている。そしてM3M12は、英国製Made in Englandに拘られたフレッドペリーを代表する二大巨頭でもある。

フレッドペリーの細身シルエットで洗練された、また上質でエレガントなデザインは、それまで趨勢であったポロシャツの比較的太めのボックスデザインからは一線を画している。よりファッション性と動きやすさが両立されたものとして、スポーツシーンやサブカルチャーに至るまで数多あまたの愛用者から熱烈な支持を受け続けている。

フレッドペリーのM3は、英国製を代表するプロダクト。

奇麗なデザインが、好印象。

創業者のフレデリック・ジョン・ペリー氏は、そのキャリアを卓球選手からスタートさせ、その世界選手権を制覇した後にテニスプレーヤーとしても華麗なる転身を遂げた。テニスにおける世界四大大会をシングルで制覇し、史上初のグランドスラムを達成。ダブルスにおいても優勝など輝かしい成績を収め、また地元イギリスで開催されるウィンブルドン大会では、三連覇を達成するに至った。

月桂樹のロゴが、胸に輝く。

勿論その功績は現代においても語り継がれ、国際テニス殿堂入りを果たした偉人の一人でもある。彼が引退を前にして当時ウィンブルドンのロゴでもあった月桂樹のシンボルマークを公式に借り受け、1952年に設立したファッションブランドが、その名前を冠したフレッドペリーである。今でもその月桂樹のマークは、同社のシンボルであると人々から認知されている。

クラシカルなデザインと、胸に光る紋章。

そしてイングランドのレスターにおいて、設立当初より変わらずに生産され続けているポロシャツは、ペリー自身も着用しており、よりシンプルでクラシックなM3は正にその真髄。これからもポロシャツの老舗ブランドとして、君臨すること間違いなしの同社において、英国を代表する逸品のプロダクトだと言えよう。

MADE IN ENGLANDタグ。

モデルの型番としては、古いものから順番に元祖のM1から始まりM2、M3、M4…というように分かり易く製造されて来ており、同社における代表作の一つでもあるM12から鑑みれば、M3は比較的古いデザインの製品であるということを窺い知ることが出来るものである。しかもM3は、テニスコートの内外で活躍する機能性と着心地を追求し、フレッドペリー氏自らがデザインしたモデルでもある。

美しく洗練された着こなし、キレイめモッズな英国デザイン。

昨今、「安かろう悪くかろう」という標語が存在価値を失ってしまうほどに、巷には安くても良い品というものが存在していたりする。何にせよポロシャツに大した差異はない。そんな風に考えてしまいがちなジャンルの衣服では無かろうか。

ただ実際にこのポロシャツを手にしてしまえば、その上品さ、上質さ、佇まいのカッコ良さに心を奪われてしまうところである。シンプルでありながら、スッキリとしたデザイン。クラシカルで少しだけ長めの着丈。そうしたポイントがイチイチ格好良い。好みの問題でもあるが、どちらかといえばブカブカと大きめに着こなすというよりは、英国紳士的にジャストサイズを選択するのも良い。

ジャストサイズで、決めるのも良い。

勿論スポーツカジュアルな格好である。あらゆるコーデで活躍してくれること間違いなしのアイテム。時には当たり前のすそ出しスタイルから転じてみて、パンツにタックインしてしまうというスタイルも素晴らしい。何にせよ動きやすいクセに、それでいてカジュアルすぎず清楚に決まってしまうものである。

定番の着こなしでもある英国のスポーツ紳士的にボタンを全て閉じてしまうというのも一興であるし、かえってボタンを外したスタイリングでも美しく佇むことが出来る。それは周囲に対しても、気遣いある品格を備えた逸品なのである。

タックインという着こなしも好い。

とはいえ階級社会でもある英国においては、テニスと言えばそれまで中上流階級のスポーツとして支持され、フレッドペリーが偉業を達成した当時においては特権階級意識も旧態依然として残っていた頃であった。綿紡績めんぼうせき工を父に持つ彼の功績が、テニス界で正当に評価されたのは後年のことであったが、寧ろ1960年前後に、労働者階級の若者たちのポップカルチャーでもあるモッズな人々に支持された製品だ。

紡績工の息子であることが、アパレルへの情熱も生み出したのは必然のように思える。サブカルチャーの牽引役にもなったミュージシャンたちに愛用され、カジュアルライクなコーデの花形ともなった名品。歴史ある定番中の定番ファッションとして、価値あるフレッドペリーのポロシャツを着る。夏のコーデはただそれだけで、すっかり完成されたものになるに違いない。

M3とM3Nの違いとは。メンズの日本企画、着丈やサイズ感。

ところでこの同社を代表するポロシャツには、M3M3Nが存在している。いずれもイングランド製に拘られている点に相違は無い。M3はオリジナルに忠実に製造されているが、しかしM3Nは日本代理店が販売するモデルとなっている。日本には1970年になって上陸した。

以前であれば、例えばより日本人の体型に合うように着丈が少し短いなどといったアレンジが加えられたものであった。Nには日本の意味があり、欧米モデルとは異なるサイズ感が用いられていたようである。しかし、サイズ表からは現時点ではあまりその差も見受けられない為、今では日本企画のものかどうかという型番の違いであると理解する方が早そうである。

サイズ表フレッドペリーM3
UK36(日本S)胸囲94cm、着丈68cm、袖丈22cm、肩幅41cm
UK38(日本M)胸囲99cm、着丈69cm、袖丈23cm、肩幅42cm
UK40(日本L)胸囲104cm、着丈70cm、袖丈25cm、肩幅45cm
UK42(日本LL)胸囲109cm、着丈72cm、袖丈25cm、肩幅47cm

フレッドペリーのポロシャツ、M3の概観。

外観の良さは勿論の事であるが、フィット感と着心地が良いポロシャツで、手触りの上質さも好感が持てる。表地と異なって裏地のきめがとても細かく、滑らかでいてサラッとした肌触りが素肌に気持ち良い。そうした見えないところへの配慮が行き届いた製品である。

袖のリブ部分。

ポロシャツのデザインよろしく、袖部分には伸縮性の高いリブが配置されている。全体のスリムフィットなデザインとも相性が良く、バタつきが少なく比較的激しい動きにも難なく追従してくれる。行動が制約されない気持ちよさは、夏のアクティブなシーンでも格別なる恩恵を与えてくれるものである。

フレッドペリーオリジナルのボタン。

大きすぎず小さすぎず適度なサイズのボタンは、留めやすく外しやすい。それでいて見た目のシンプルさを邪魔しない謙虚さを持ち合わせる。こうした配慮が製品全体としての優雅な雰囲気を形作っている。それでいてフレッドペリーの刻印が施されており完成度も高い。こうした小さな点が、所有する喜びも否応が無く満たしてくれるもの。

英国製の表記と、予備のボタンが配置。

上品であるが大切に一張羅として扱うというよりは、ヘビーデューティーな用い方で使い倒したい逸品である。実際にテニスコート内外を問わず、あらゆるシーンで用いる事を想定された製品である。そうして長期に渡る着回しによって、ボタンが外れるといったことは当然起こり得るが、そんな際にもオリジナルボタンの予備が用意されているのは嬉しい。勿論この部分にも英国製の表記。

定番ポロシャツ、ラコステL1212とフレッドペリーM3比較。

並び称される名品、ラコステとフレッドペリー。

ポロシャツ界における御三家の中でも、ラコステとフレッドペリーは共に伝説的トップテニスプレイヤーであった両氏がその名を冠して立ち上げたアパレルブランド。それぞれ実践を伴った信頼を携えており、特にラコステL1212は、巷に溢れるポロシャツの原型ともなった発明品でもある。

その時代の潮流に捕らわれない普遍的でクラシカルなボックスシルエットは、完成されたものであるといえる。対するフレッドペリーのポロシャツは、スッキリとしてスマートな印象を与えてくれる。いずれもテニスコート内での運動性にスポットを当てながらも、それでいて見た目もスポーツウェア然としすぎないフォーマルさを保っている。

袖口のデザインが特徴的。

手前側がフレッドペリーであるが、肩から袖にかけてのデザインがまるで異なっている。フレッドペリーは肩の配置から斜めに仕立てられているのに対し、ラコステの場合は、水平に伸びた提灯袖ちょうちんそでをしている。勿論の事ではあるが、いずれも動きやすさが十二分に確保されている。

裾のデザイン、サイドが特に異なっている。

また裾のサイドに目を移すと、ラコステL1212にはサイドスリットが仕込まれている。対してフレッドペリーM3には直線的なデザインが採用されている。このように各所に違いが見受けられるものの好みの問題に過ぎず、いずれも定番のワードローブとして確固たる地位を築き上げている名品であることは言うに及ばない。

より落ち着いた雰囲気であるラコステL1212、よりスッキリとした着こなしが出来るフレッドペリーM3、それぞれに異なった魅力が備わっている。その時の気分や状況に応じて使い分けるのも好い。